僕の大好きなDJ、
渡辺實(わたなべ・みのる)さんが食堂癌の為、10月30日午後1時30分に亡くなりました。53歳でした。渡辺實さんは早稲田大学時代にDJ研究会を通してDJを始められ、タモリのオールナイトニッポンなどでADを務めたりもした人でした。糸居五郎氏に師事し、日本で初の『MTV Music Television』初代VJとなるなど、日本のPOP・ROCK界に多大な影響を与えた人でした。
僕が初めて渡辺さんの存在を知ったのは、TBSラジオの音楽番組、
「ロック魂」でした。土曜の深夜、何気なくラジオを点けていたところ、突然JIMI HENDRIXの
「Purple Haze」が流れてきたので、「深夜にジミヘンを掛けるとは、一体どんな番組だ」と聴いてみたところ、渡辺さんの軽快なトークと紹介する音楽の素晴らしさにどんどん引き込まれていきました。それ以来ほぼ毎週聴き続け、おかげでロックにどっぷりはまることができました。実はこの番組で渡辺さんにリクエスト(Ramonesの
「Blitzkreig Bop」)を読んでもらい、3000円分の音楽ギフト券をもらったことがあります。そのギフト券でこの番組のコンピレーションCD
「ロック魂」を買って、今でもよく聴いています。僕にとってはこれが渡辺さんからの形見の品になってしまいました。
手術後一度は退院して番組に復帰し、順調に回復に向かっているのかと思いましたが、8月に再入院され、その後再び渡辺さんの名調子を聴くことはできませんでした。今思うと、もう既にかなり癌が進行していたんでしょうが、そんなことをまったく感じさせないMCで、プロの精神をひしひしと感じさせられました。
番組自体は続くようですが、もうこれから渡辺さんの声を聴けないと思うとやりきれない思いでいっぱいです。でも渡辺さんのことだから、天国でもきっと音楽でたくさんの人を酔わせているんじゃないかな。心よりご冥福をお祈りします。ナベさん、お疲れ様。Rock and Roll forever.